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【リレー小説】ルイーダの酒場

第31章 絶体絶命のピンチ

「おっかしいなー。あの王様って、真っ裸バンザイなキャラじゃなかったか? 腰布がはずれたくらいで、隠れたりはしないんじゃないか?」

「それもそうねー」と、納得したレミファは、疑問形を追加した。

「だったら、どうして姿が見えないの?」

「うーん。もしかして、俺たちをぱへリゾートに入れるのが惜しくなった?
ほら、なんだかんだいっても、最後のピンチを救ったのは、王様の魔玉なんだし」

「ええー? そんなセコい考えかた、ありぃ?」

「うううがー!」

3人が足を止めてワヤワヤしている間にも、光邦は瓦礫をかき分けて王様を探していた。

「ケツキング、出ていらっしゃーい。あら? ここ、なにかしら?」

瓦礫の下に小さな空間を見つけた光邦は、ズイッと顔面を入れて中を覗く。

そこは、ろうそくの炎が照らす十字架がかかった小綺麗な部屋。赤い絨毯が敷かれ、隅にはふかふかのベッドが設置されていた。

光邦に気づいた部屋の住人が、口を開く。

「おおっ! 城が崩れたと思ったら、いつのまにかこんな立派な教会が! きっと、神のお導きですね。

生きとし生けるものは、みな、神の子。わが教会にどんなご用かな?」

城が崩れた大惨事を数行でクリアした神父は、通常業務にとりかかった。


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