
おはな畑
第5章 雷雨の日
はな「すぅー……はぁー……すぅー……」
不安や恐怖感を抱きやすいはなちゃんだが、処置の内容をきちんと説明してやれば、自分で気持ちの準備をして頑張ってくれることが多い。
いつもと違う環境に母親もいない中なので、さすがに泣いてしまうかもなと心配したが、はなちゃんは静かに上手に深呼吸をしてくれる。
五条「うん、いいよ。はなちゃん、いま上手にもしもしできたから、おせなかももしもししとこっか。できるかな?」
はな「コクッ、できる」
五条「お、はなちゃんえらいね。おりこうさんだ」
言いながら、今度は背中を聴診すると、
はな「すぅー……はぁー…………ッ、ゴホッ。ゴホゴホッ!」
苦手な背中側の聴診に緊張したのか、はなちゃんは大きく咳き込みだした。
