
おはな畑
第1章 宇髄夫婦
達弥は肉が好き。
肉が好きが先か、筋肉のためなのかは知らないけれど、とにかく肉をよく食べる。
普段、料理はほとんど私がしていて、達弥も料理は出来るんだけど……ご覧の通り。とにかく男の料理って感じで、肉をただ焼いただけのステーキなんかを平気で作ってしまう。
「しかも、肉もチキンにした」
私に気を遣って、牛や豚より軽く食べられる肉にしたのだと、達弥はそう言いたいんだと思うけど、
「そうじゃなくて、量が多いのよ」
私が2枚に、達弥が4枚。
1枚300gくらいありそうなチキンは、誰がどう見たって多い。
「はぁ? だから祥子は俺の半分にしただろ」
達弥の半分が既に人の倍なのよ?
胃袋と頭と、どっちも馬鹿……?
と言いかけたのはやめて、
「あんな激しい運動の後にステーキって、そもそもヘビーだと思わない?」
と言うと、
「思わん。むしろカロリー消費したから食わないとな。あー、腹減った! 多かったら俺がもらうから、つべこべ言わず早く食うぞ」
達弥もそれなりに体力を消耗してたのか、肉を食らわないと今にも死にそうなように言うので、
