
おはな畑
第1章 宇髄夫婦
——翌日
「体、平気か? キツかったら無理するなよ」
今朝は祥子と一緒に出勤。
車に乗り込み、エンジンをかけながら言うと、
「大丈夫よ。私より達弥の方がキツイでしょ。昨日の達弥、凄かったもの」
あくびをしながら答える祥子。
「何が大丈夫だ、あくびして。それに、凄かったのは誰のせいだと?」
「何言ってるの。達弥がひとりで発情してたんでしょ」
鼻でクスッと笑いながら、祥子はスマホの画面をミラーに口紅を塗る。
そんな、いつも通りの祥子に安堵しながら、
「祥子」
シートベルトをカチッとした祥子の手を握り、
「じゃあ、心は? 仕事、今日はもう平気そうか?」
