
おはな畑
第1章 宇髄夫婦
ガチャッ——
家に帰って、30分。
祥子が仕事から帰ってきた。
「おかえり」
俺は玄関へ行き、祥子を出迎える。
すると、
「達っ、ただいま! あれ? 今日、当直じゃなかったっけ?」
言いながら、足早に洗面所へ行き、
「LIME送ったぞ」
「ごめん、見てなかった」
「忙しかったか?」
「うん、まぁね」
口早に手を洗い、
「夕飯どうしよう。何がいい? 達弥いないと思って、買い物寄って来てなくて。冷蔵庫何があったっけ。スーパー行こうかな。とりあえず着替えるわね」
口早に足早に、自分の部屋へ行こうとするので、
「待て」
すれ違いざま、祥子の腕を掴んだ。
