
おはな畑
第1章 宇髄夫婦
「じゃあ、なんで俺の顔見ない? 帰ってから一回も顔上げてないの気づいてるか? それにキスもしてこない。何もないなら、早くただいまのキスせんか」
言い返さなくなる祥子。
いつも欠かさない、ただいまのキス。
それが出来ないのに何もないなんて、言い逃れは通用しない。
「……ごめん」
呟いた祥子の体が、少しずつ俺に預けられる。
「よし」
切り替えるように、祥子の頭をぽんっとして、
「風呂沸かしてあるから、とりあえず入るぞ」
「えっ?入るぞ……って」
「ほら、脱げ」
「えっ!? ちょっ、ちょっと……!」
とまあ、ここは強引に脱がして一緒に風呂へ。
