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嵐びーえる。

第13章 番外編①

渡海side


フ―っと息を吐く。

タバコの煙が、天に上る。

空に瞬く星が霞む。

手を伸ばしても、触感はなかった。

渡「所詮、そんなもんだよなぁ…」


高階権太。


不思議な奴だ。


鬱陶しい最新機器なんか持ってきて、メスが命の佐伯外科を荒らした。


俺にしてみれば、気に食わないはず。


それなのに、

目で追っている自分がいた。


無愛想で、冷たくて、論文なんて興味がなくて、性格悪くて…

そんな俺とは真反対のアイツ。


渡「はあ…」


思わずため息をついた。







高「渡海先生、風邪ひきますよ」


不意に後ろからかけられた声。


渡「高階!?」


驚いて振り向いた時、腰かけていた手すりからずり落ちた。




ギュッと、目を瞑った。


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