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嵐びーえる。

第13章 番外編①

渡海side


高「きれいな空だなぁ…」


上を向いて歩く高階の瞳には、空を煌めく星々がうつり、煌めく。


高「渡海先生は?いいんですか?」


渡「ああ。見飽きた」


医局へ戻る道すがら。

楽し気に、無邪気に星を見つめる高階。


光を受けて煌めく唇が、先ほど、俺のそれと重ねられたんだと思うと。


不思議と早足となってしまう。


高「何をそんなに慌ててるんです?」


渡「別に」


素っ気なく答える俺の顔を、楽し気に見下ろす高階。




渡「高階」


高「なんですか?」

クイっと顎で指し示すと、合点したように頷く。

高「渡海先生は、先に行っててください。ちょっと野暮用を済ませてから行きますから」

渡「ああ」


高「では。

楽しみにしてますよ」


高階の肩を軽くたたき、自動ドアの中へと足を踏み入れた。

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