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嵐びーえる。

第15章 番外編②

渡海side


渡「はあ…」

久々の外出。
手に持ったメモと、目の前の扉を見比べる。


渡「ここで、いいんだよな…」



昼間、高階から渡されたメモをもとに、ここまでやってきたはいいものの。



入っていいものか…。




思案に暮れていると、ドアが開いた。

渡「わっ⁉」




高「渡海先生!申し訳ありません、いらっしゃったんですね」

渡「ああ」

高「怪我、してないですか?」

渡「ああ」

高「それはよかった。さ、上がってください」


高階に手を引かれ、上がった先には、几帳面に片づけられた部屋が広がる。

高「少し散らかっていますが、気にしないでくださいね」


渡「俺の部屋ほどではない」


高「ああ、それもそうですね」



あっさりと認めやがった高階をぎろりと睨んでも、どこ吹く風で微笑んでいる。


高「あと少しで準備できるんで、お風呂入っちゃってくだ
さい」


渡「ああ」




キッチンに消えていった高階を見つめてから、風呂場へ向かった。


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