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嵐びーえる。

第15章 番外編②

高階side


高「これでよし、っと」


料理なんて久々だ。見た目はなんとかうまくいったが、味の保証はない。

不安を抱えつつ席についていると、片手で髪を拭きながら、渡海先生が上がってきた。


高「どうぞ、座ってください」


渡「ああ」

座ると、さっそく箸をつけた。


無表情だが、文句がない、ということはつまり、悪くはない、ということだろう。


安心して、私も口に運んだ。




高「久々でしたけど、それなりにできましたね」



渡「よかったのか?」






高「何がです?」


渡「いや…」


高「今日は早番だったので、仕事は終わりです。それに…」




目の前にある、渡海先生の瞳を見つめる。





高「渡海先生、普段、卵かけご飯しか食べてないでしょう?」


渡「ああ…?」






高「たまには野菜も摂らないと」






渡「そうだな」


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