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嵐びーえる。

第18章 歌詞物語④




いや、それは嘘だ。


あのミスの後、僕は恐怖心に襲われ、ところどころ演奏せず、手を動かしていただけ。

高校生の子も伴奏してくれていたから、合唱に影響はなく、はたから見れば無事、本番を終え、僕らは拍手喝采の中、退場した。


涙ぐむ高校生たちを横目に、僕はまだ撮影中だから、スタジオに戻った。
共演者さんスタッフさんは、口々に僕の演奏を褒めてくれる。



いたたまれず、アイドルスマイル、営業スマイルでなんとか乗り切る。





メンバーは相変わらず、何も言わなかった。



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