
嵐びーえる。
第20章 大丈夫 磁石
N「嵐として、24時間テレビのメインパーソナリティー、4回やらせてもらったじゃん?」
S「うん」
N「それで今回さ、Youtubeグループとしてやることになって」
静かに俺の話を聞く翔ちゃん。
俺の頭を撫でる手つきから、穏やかに微笑む顔が想像できた。
N「今までは割と気楽にやれてたの。なんかあっても、この人たちなら大丈夫って」
S「うん」
N「今回はさ、俺が最年長で。俺がしっかりしなくちゃいけない立場で。俺がみんなを引っ張っていかなきゃいけなくて」
俺を抱きしめる腕の力が、少し強くなった気がした。
N「翔ちゃんみたいには、できないよ…」
不安を言葉にしてしまえば、あまりに漠然としていて、鼻で笑われてもおかしくないくらい。
けれどそれが俺を苦しめ、追い詰め、悩ませる。
不安で不安で、眠れない日が続いた。
弱音なんか吐けなくて、独り悶々とする日が続いた。
ただ苦しかった。
