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惑星ミラーミラー

第6章 〜謎の生存者〜

(2)

再び目が覚めたソニアは何とか頭の痛みに耐え、立ち上がった


鉄の壁に手をやると、かすかにゴォンゴォンと振動している


寝ているときには気が付かなかった


部屋の中には何も物が無い


本当にここは宇宙船の中なのかもしれない



小さな扉のフックを回して見る


動く


特に隔離されていたわけでは無さそうだ


部屋を出てみると、さらにひとまわり大きい部屋だ



こちらはリビングのような使い方をしていて、テーブルには本や書類、何かしらのバッテリーなどが散乱している


部屋の作りはやはり鉄で出来た無骨な作り


施設やビルのような建物の中では無さそうだった



その奥はキッチン、トイレ、バスルームが並んでいる


水廻りは奥に固められている


ただ、それらは無重力仕様だ


トイレの受け口はノズルが伸びて装着するようだし、バスルームも空間を閉じて密閉した袋の中で洗うタイプ


正直、ひと昔の雰囲気


「……アンティーク趣味なのかしら?」


部屋の真ん中のテーブルを眺め、椅子に腰掛ける


椅子の位置が高い


テーブルの上の書類は機械関係だったり、なにかのチェック項目リストだったり、互いに関係の無さそうなものばかりでカテゴリーにこだわりがない


“……ただ目を通しているだけ、て感じね”


どうやらここの住人は背が低いようだ


老人かしら?


椅子やベッドルームなどから見て推測する


宇宙船のベテランパイロット?


救援するかどうか会社が下請けの業者に手配して、私を見つけてそのまま回収した、てトコかしらね


もし、そうなら残されたエーイレブンを回収しないと……


オンボロドロイドとは言え相棒だし、ここまでの記録がすべて残されているハズ…



でも年寄りのベテランパイロットがこちらの都合を訊いてくれるかしらね……



もし、惑星ミラーミラーを既に離れているのであれば時既に遅しなのかもしれない



ソニアは不安な気持ちになった…



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