テキストサイズ

惑星ミラーミラー

第7章 〜残された人々〜

(4)

夢を見た

誰かが私に触れている

おずおずと、ためらいがちに……




敵意はなく、

ひとりよがりな欲望でもない……



癒やしてくれているような……

肌をゆっくり撫でてくれているような……

優しい触れ合い……



「カーク?」


ソニアはハッ!と目を開けた

夢?



どこから夢?



カークではなく、フレッド?




それとも、まだ惑星ミラーミラーに訪れる前の時間に戻って、まだカークと同じベッドの中にいてるの……?



ガバッと起き上がる


そこはまだフレッドと横になった宇宙船の小さな部屋のままだ


「フレッド?」



近くに少年の姿は無かった



ベッドのある小部屋からリビング代わりに使ってる部屋を覗いてもフレッドの姿は無かった


そして壁に掛けてあった宇宙服も無い


彼は先に起きて出かけているらしい



「触れられていたのは、やっぱり夢ね……、子どもとは言え、誰かと添い寝しただけで官能的な夢を見るなんて、私もいよいよだわ……」



外への扉が開いていく



フレッドが戻ってきた



彼は大きな荷物を持ってきた


「おはようソニアさん、宇宙服を持ってきました」


さっそく、ふたりは宇宙船の外へ出た



ストーリーメニュー

TOPTOPへ