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そして愛へ 「改訂版」

第1章 そして愛へ 「改訂版」

 進さんがベッドのヘッドコーナーから、コンドームを出しました。安全日なのだからコンドームはいらないのじゃないかと思って、進さんに尋ねました。
 「かおりさんと、セックスをさせてもらうときは、必ず
  コンドームを着けます」
 「えっ、安全日じゃないんですか?」
 「そうですけど、それでも絶対に妊娠しないという保証
  はないんです」
 「そうなんですね」
 「かおりさんを、大切にしたいんです。妊娠したら、か
  おりさんの心もからだも傷つきますから。
  かおりさんが、なにも心配せずに安心してほしいんで
  す」
 「進さん、ほんとに優しいんですね」
 わたし、進さんが、そこまで考えてくれているのが嬉しくなりました。二人ともパジャマのままでベッドに横になりまして、毛布をかけました。進さんがわたしを優しく抱いてくれました。わたしは、男性に抱かれるのは初めてです。
 進さんは、わたしが緊張しているのがわかるのでしょう、ずいぶん長いあいだわたしを優しく抱いてくれながら、いろいろ話をしてくれました。わたし、なんども笑ってしまって、進さんに抱いてもらっているのを忘れるくらいでした。もしかしてきょうは、はじめての日だから優しく抱いてくれるだけで終わるのかなとも思ったくらいです。
 進さんが、そっとキスをしてくれました。わたしは、キスも初めてです。キスは、もっと性的な感じがすると思っていました。でも、進さんのしてくれるキスは、挨拶のような感じです。

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