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妄りな昼下がり(仮)

第4章 雅人 時々 精神科医

睡眠薬が効いて、良く寝れた次の日は、爽やかな朝陽が目にしみて気持ちが良い、まさに清々しい朝だった。

仕事に行く成を見送ったら、雪は玄関の掃除を始める。箒で掃いて綺麗にする、玄関の窓を開けたら散った桜の花弁が庭に舞っていた。

桜はもう葉桜となっている。連日の賑わいを見せた雪の家の前の公園も、今じゃあまり人はいない。なんだか、妙に切ない気持ちになりながら、庭の掃除をしていると、スウェットの尻ポケットから、LINEの鳴る音がした。雅人からだった。

「雪、昼ごはん一緒に食べないか?店で美味しいの作るから。」

雪は二つ返事でOKした、腹の鳴る音がした気がする。どこまでも欲望に忠実な女、雪。睡眠薬を飲んで応急処置とはいえ、今は睡眠欲まで満たされている雪は、フルスロットルで食欲も満たしたい。
早速 身支度を始める、ほんのりとナチュラルが好きな雅人の為にメイクを施したら、雅人の営む店の最寄りの駅まで、電車に乗って行く。ちなみに今日もセックスをすれば食欲、性欲、睡眠欲も満たされることになる。雪はワクワクとしながら、雅人の店まで向かった。

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