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妄りな昼下がり(仮)

第5章 名もなき男 のち 秋斗 時々 達也

達也との関係は一回きりで終わらせるつもりだった、だけどあの一回を鮮明に思い出して雪はまた達也のペニスが欲しくなってしまう。
雪は女なのに、まぁまぁ未練がましかった、今まで寝た男達の事は全員覚えているし、過去に気持ちよかったセックスを思い出して手淫する事もあった。
達也の事をまた欲しくなるだろうと実際にした時思った。達也という蜜にやられて雪は、達也のLINEを返信した。

「ごめんなさい、仕事忙しくて返信出来なかったんです。今仕事ヒマで、いつでも会えますよ。」

と・・達也の返信は、雪からLINEを待ってました!と言わんばかりに早かった。

「じゃあ、◯日はどう?」

可愛いスタンプと共に達也からの返信がきた。ざぁざぁざぁ、バスタブから湯が溢れる。雪は慌てて湯を止めた。

「大丈夫です。」

送り返した後で雪は少し後悔した、恐ろしいくらいに達也と雪は話しが噛み合わないのだ。テンポ、生まれもった思想、思考、脳の仕組み。全てが違う気がする。学生時代で言えば、休み時間にドッジボールをしに運動場に行くグループと、教室に残ってお絵描きや読書をするグループがいた。雪は完璧に後者だった。そして達也は前者だったはずだ。
どう考えても相反して性格が合う訳が無かった。しかし雪がその違和感を感じているぐらいだから、達也だって。次回は合わせてくれるだろう。雪はバスタブに浸かりながら、考えた。しかしその考えは雪の大誤算だったと後に気づかされる。

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