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妄りな昼下がり(仮)

第8章 子宮の中へ。

雪が、サイトで売春を初めたのが二ヶ月前だった。
初めは40代や、50代の現役世代の男達を客に取って寝た事もあったが、

「30越えのおばさんか、チェンジだな〜。」

とか

「君ちょっと下腹出てないか?駄目だわ、やっぱ若い子がいいな。」

やら色々言われて、流石に自尊心をズタズタに傷つけられた。それなりに性技に自信のあった雪だったが、いざお金を貰う立場となると誰からも求められて無い事に気づいた。雅人に、都合の良い女としてはと言われた意味がその時よく分かった。
そんな時に知り合ったのが、山本だった。山本は来年で70歳になる。雪は山本の娘よりも若いので雪の事を可愛い可愛いと褒めてくれた。
雪は60代から上の男達を客に取って寝る事にした、山本を入れて定期的に会う男が五人いる。
昼間のアルバイトだけじゃ暮らしていけず、どうしても金が必要だった。

雪と山本は、シャワーでお互いの体を洗いあった。
なんだか、幸せな時間で雪はキャッキャとはしゃいだ。
別れの時間、名残惜しそうに山本が雪にキスをする。
雪は2万円を折りたたんで、バッグの中にしまった。

「山本さん、本当に本当に大好きだよ。また一ヶ月後楽しみにしてるからね。」

「本当、雪は可愛いね。僕の小遣いじゃ一ヵ月に一回しか会ってあげれないけど、ずっと大事にするからね。君みたいな、恋人扱いしてくれる子初めてだからさ。出会えて良かった。」

とびっきりの笑顔を山本は雪に見せた。

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