
妄りな昼下がり(仮)
第8章 子宮の中へ。
405号室の4人部屋に成はいた。南側では無くて、異様に薄暗い部屋のベッドの上で成は青い病衣を着て、布団を掛けず、点滴をして、白い脚を剥き出しにして横になっていた。
白い脚は、以前より浮腫んでいる気がした。
ぼんやりと目を開けた、成の顔は青白くて、本当に病人の顔をしていた。以前よりも一回り小さくなったような気がする成の体を、雪はマジマジと見た、腹のところから、胆汁を流し入れるポンプのような物がぶら下がっている。
「成、どうしたの?体、何があったの?」
「雪、俺の体腐っとったんや、癌やて。ステージ3 らしいわ。」
成は困り眉でそう言った。雪は掛ける言葉が見つからなかった。
「成、癌は腐ってる訳じゃないよ。細胞のエラーらしい。普通人には免疫ってものがあるんだけど、それが上手くいかないと、エラーが重なって癌細胞が大きくなってしまうらしいよ。」
なんだか、嫌に冷静に雪が説明する。
だけども、腰が痛いとか、お腹が痛いとか一緒に暮らしてる時、成は言っていた。今なら合点がいく。あれは内臓痛だったのだろう。
白い脚は、以前より浮腫んでいる気がした。
ぼんやりと目を開けた、成の顔は青白くて、本当に病人の顔をしていた。以前よりも一回り小さくなったような気がする成の体を、雪はマジマジと見た、腹のところから、胆汁を流し入れるポンプのような物がぶら下がっている。
「成、どうしたの?体、何があったの?」
「雪、俺の体腐っとったんや、癌やて。ステージ3 らしいわ。」
成は困り眉でそう言った。雪は掛ける言葉が見つからなかった。
「成、癌は腐ってる訳じゃないよ。細胞のエラーらしい。普通人には免疫ってものがあるんだけど、それが上手くいかないと、エラーが重なって癌細胞が大きくなってしまうらしいよ。」
なんだか、嫌に冷静に雪が説明する。
だけども、腰が痛いとか、お腹が痛いとか一緒に暮らしてる時、成は言っていた。今なら合点がいく。あれは内臓痛だったのだろう。
