妄りな昼下がり(仮)
第8章 子宮の中へ。
成が退院した後に、丁度、成の暮らす独身寮の契約が切れる時くらいだったので、雪はまた一緒に暮らさないか?と成に提案した。
成は、嫌や!と何回も拒否したが、雪のしつこさもあり、最終的に戻って来てくれた。
退院祝いに、消化の良いものを作り、ケーキも体に優しいものを使って手作りにした。
キッチンのダイニングテーブルに2人向かい合わせになって退院祝いをしていたら、また幸せな時間が戻って来たようで、雪はまた泣いた。
「雪は泣き虫だなぁ。」
成が指で雪の涙を拭う。好きな人と食べるご飯が本当に何よりも美味しかったから、もう1人には戻れないなと雪は思った。
本格的に抗がん剤治療が始まって、成はグッタリとする日が多くなった。癌の細胞を取り出した時の腹に入れた傷も痛むのか横になってる日が多く、ご飯も食べれなくなった。みるみるうちに衰弱しているように雪は見えた。医者に余命など怖くて聞けなかったが、毎日を前向きに生きるしかなかなかった。
雪は成の事を面倒見る心づもりでいた。雪が浮気ばかりして、無職の時に面倒を見てくれたのは成なのだから。成が抗がん剤の副作用で吐いてしまうので背中をさする。成が弱々しく、ありがとうと呟いた。
成は、嫌や!と何回も拒否したが、雪のしつこさもあり、最終的に戻って来てくれた。
退院祝いに、消化の良いものを作り、ケーキも体に優しいものを使って手作りにした。
キッチンのダイニングテーブルに2人向かい合わせになって退院祝いをしていたら、また幸せな時間が戻って来たようで、雪はまた泣いた。
「雪は泣き虫だなぁ。」
成が指で雪の涙を拭う。好きな人と食べるご飯が本当に何よりも美味しかったから、もう1人には戻れないなと雪は思った。
本格的に抗がん剤治療が始まって、成はグッタリとする日が多くなった。癌の細胞を取り出した時の腹に入れた傷も痛むのか横になってる日が多く、ご飯も食べれなくなった。みるみるうちに衰弱しているように雪は見えた。医者に余命など怖くて聞けなかったが、毎日を前向きに生きるしかなかなかった。
雪は成の事を面倒見る心づもりでいた。雪が浮気ばかりして、無職の時に面倒を見てくれたのは成なのだから。成が抗がん剤の副作用で吐いてしまうので背中をさする。成が弱々しく、ありがとうと呟いた。