赫い月、蒼い夜
第1章 愛を探して
翔side
朝、隣りにあるはずの体温が感じられず慌てて体を起こした。
どこいった?
が、よくよく耳をすませると、閉ざされたバスルームから声が聞こえた。
電話してんのか。
置いてけぼりを喰らっていなかったことに安堵する。
やがて、電話を終えた人影が扉を開けバスルームから出てきた。
潤「お…起きてたのか?」
「うん。起きたのはついさっきだけど?」
潤「そ、そう?」
引き攣った笑いを浮かべたまま、そいつは俺の傍に腰かけた。
「もっと近くに来なよ?」
潤「あ…うん。」
俺はそいつの腕を掴むと、ベッドの中へと引きずり込んだ。
「…誰と喋ってたの?」
潤「あ…いや…」
「まあ、いいや。そんなことより、ルームサービス取らない?」
潤「俺はいいよ?翔が腹減ってんなら取ったら?」
今度はそいつの体を乱暴に押し退け、ベッドから降りた。
潤「翔?」
「シャワー、浴びてくる。」
床に脱ぎ散らかした服の中からシャツを引っ掴み羽織った。
「ここは俺が払っとくから…。」
振り向きもせず手をヒラヒラさせた。
バスルームの扉を閉めるとき、また連絡するとかほざいていたような気もしたけど、
構わずに扉を閉めた。
たまたま気が向いたから相手してやっただけなのに、調子に乗りやがって。
「冷て…っ!」
俺は想定外に冷たいシャワーに身を竦めた。
朝、隣りにあるはずの体温が感じられず慌てて体を起こした。
どこいった?
が、よくよく耳をすませると、閉ざされたバスルームから声が聞こえた。
電話してんのか。
置いてけぼりを喰らっていなかったことに安堵する。
やがて、電話を終えた人影が扉を開けバスルームから出てきた。
潤「お…起きてたのか?」
「うん。起きたのはついさっきだけど?」
潤「そ、そう?」
引き攣った笑いを浮かべたまま、そいつは俺の傍に腰かけた。
「もっと近くに来なよ?」
潤「あ…うん。」
俺はそいつの腕を掴むと、ベッドの中へと引きずり込んだ。
「…誰と喋ってたの?」
潤「あ…いや…」
「まあ、いいや。そんなことより、ルームサービス取らない?」
潤「俺はいいよ?翔が腹減ってんなら取ったら?」
今度はそいつの体を乱暴に押し退け、ベッドから降りた。
潤「翔?」
「シャワー、浴びてくる。」
床に脱ぎ散らかした服の中からシャツを引っ掴み羽織った。
「ここは俺が払っとくから…。」
振り向きもせず手をヒラヒラさせた。
バスルームの扉を閉めるとき、また連絡するとかほざいていたような気もしたけど、
構わずに扉を閉めた。
たまたま気が向いたから相手してやっただけなのに、調子に乗りやがって。
「冷て…っ!」
俺は想定外に冷たいシャワーに身を竦めた。