🌹密会🌹
第7章 🌹October🌹
この嘘つき...。私にハンデなんてないじゃない...。
黒い重厚なX字枷に磔にされた私の耳元で、簡単な口頭説明を嬉々として行う彼を見ながら私は何故、ゲーム内容をきちんと確認しなかったのか、後悔に苛まれていた。
詳細は至極簡単かつ卑猥なもので、磔拘束された私の胸を彼がくすぐり羽根で3分間愛撫し、3分経過後、膣内を濡らさずに耐え抜けば、私の勝ち。そうでなければ、彼の勝ち。...といった安いAVに出てくるような内容だった。
やっぱり止めたいと言ったのにも関わらず、辞退は受け付けていないと断られてしまえば、身動きの取れない私になす術は無い。
ピッとストップウォッチが押されて、このゲームに勝つ自信を無くした私の曝け出された胸に、ふわふわの黒いくすぐり羽根が当たる。
3分だけ。3分だけだから、
濡れちゃ駄目、絶対駄目。
自分自身を必死に心の中で戒めながら、せめて彼から送られてくる視線を遮断しようと目を瞑った。
だが却って乳頭、乳輪、谷間を巧みに羽で触れてくる彼の愛撫を肌で敏感に感じ取ってしまい、身体が自然と震えてしまう。
一時的だが、失われた視覚を補おうと他の感覚機能が研ぎ澄まされてしまった為だ。
致し方ないと思いながら瞼を上げると、私の胸をくすぐる彼と視線が交錯した。
“馬鹿め。お前の身体の隅々まで把握したこの私から逃れられるとでも思ったか?“
そう雄弁に物語っているような勝利を確信した鋭い視線に射抜かれて、肌が栗立つような興奮が私の背筋を這い上がる。
それでも唇を噛み締め、勝つ見込みの無いゲームの終わりを辛抱強く待っていると、3分を告げるタイマー音が鳴り響いた。