🌹密会🌹
第9章 🌹February🌹
「おはようございます、三原先生。」
「おはよう〜美月ちゃん☆早速だけど渡しちゃうね。いつも本当にありがとう。」
そう言って手渡されたのは、赤い包装用紙に包まれたモロゾフのチョコレートだ。
「こちらこそ、いつもお世話になっております。良かったらこちらもどうぞ。」
「ありがとう〜!そしてロイズのポテチョコじゃん。私の好物!!さすが、美月ちゃん!分かってるね〜!」
「いえ、偶々ですよ(笑)喜んで頂けて嬉しいです。」
「なんだ、そうなのね〜。」と相槌を打った三原先生は背後を気にするように後ろを振り返る。その視線の先には自席にて電話応対を行っている日比谷教頭の姿が映っていた。
そわそわと落ち着かない様子で、大事そうに手に抱えているのは、イタリアの高級ジュエラー「ブルガリ」が展開するチョコレートショップのチョコだ。箱の大きさから10粒入り、大体1万円程のものだろうか。一目で高級チョコだと分かる代物だ。