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副業は魔法少女ッ!

第4章 想いの迷い子


 
「ァッ……んんぅっ……」


 ひくんっ、とたわんだ背中の反動を受けた肩にキスして、ずらしたバスローブからむき出しになった明珠の鎖骨を啄んでいく。彼女の香りを含んだシャンプーの名残りに巻かれるようにして、あでやかな凹凸を飾った肉体を辛うじて隠しているバスローブの紐を掴んで、ゆいかは彼女の乳房の谷間に舌先を伸ばす。

 処女膜は、生物学的に存在しない。ただ、それと呼ばれるものは実在して、その形状には個人差があって、破瓜の際、明らかに破れたと意識出来るのも、全ての女と言い難いと聞く。
 それを踏まえた上でも、ゆいかの回復魔法があれば、明珠は、少なくとも自分の過去を精算出来るだろうと仮説した。今の時代、純潔であることにどれだけの意味があるかはともかく、少なくともゆいかが初めてであれば良かったと語る彼女の調子は、まるで絵物語の空想している風だった。事実、実際にゆいかに回復魔法は求めなかったし、彼女にとって、やはり純潔にそれほどの価値はないらしい。縁を繋げなかっただけで、来し方、共に過ごした女達があってこそ、今の自分自身がいる──…否定は出来ない。暗に明珠が言いたかったのは、そういうことだ。


「明珠……綺麗……あたしだけでいっぱいにする……他の人達なんて思い出せなくなるくらい、……欲張りになっちゃうよ……」


「ぁんっ、ああっ……ゆいかぁ……」

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