
エッチな女子高生は年上がお好き
第3章 古の恋
「でも私は諦めない!この2日で決めた。なんとしてもあの人をモノにする。絶対に」
「どうやって?てか、連絡先は聞いたの?」
「聞いてない」
「バカなの!?古の恋愛じゃん。ラブレターでも渡そうっての?!待ち伏せでもして!?」
チカがよく響く大きな声で、丸くてかわいい目をさらに丸くしてはしゃぐ。
「聞けないよ。チカみたいに自信ないもん。もう、かわりに聞いてきてほしいよ」
「やだ、おじさんに興味ないからね。で、どうするつもり?」
「来月のライブにいけば、いるかもしれない。…いないかもしれないけど」
「いないかも」という言葉を言ってしまうと本当になりそうで、なんとなく口に出すのを憚ってしまう。
「チャレンジャーだね。しかも、会場で会えるかどうかもわからないでしょ」
「そんなに人が多いわけじゃないし、一目惚れした相手だよ。絶対にいたらわかるよ」
ふんわりした髪の毛、ちょっと細い目と、綺麗な指。こんな理想の人を、忘れるはずがない。
「じゃあ、その日に仕事があるかどうかだね。ハルにも春が来たねえ」
嬉しそうにチカはニコニコしている。
「全然おもしろくないから」
と怒る私の顔は、きっと綻んでいるし。
