
エッチな女子高生は年上がお好き
第1章 恋愛は難しい
「なんで?」
「なんでって、断ったから」
「まだ処女なの!ハルちゃん!」
「だからなに」
「えらいねえ」
「うるせー、ヤリマンのバーカ」
チカは少し遊び人だ。
「私は、私が1番大事なだけ。居酒屋の社員にやられてたまるか!ファック ザ ヤリチンマッシュルーム!」
「キレてるねえ、今日も」
ケタケタとチカが笑いながら、机から飛び降りる。フワッと風に煽られる短いスカートがわたしには眩しい。
「ハルは美人だからさ、そうやって大切にされるべきなんだよ。ナイス判断!もりりんのために、処女とっときなよ」
チカみたいに可愛げがないんですけどね、と愛嬌のある笑顔を見ながら苦笑いをする。
「ありがと、クソ野郎のことは忘れて、今日は推し眺めたから帰るわ」
やりたくもないであろう野球部の副顧問をさせられている春彦が、校舎の中に消えていく。それを合図にするかのように、チカと私は鞄をもって教室を出た。
「恋愛はむずいよね。ほんとやってらんないわ」
春彦と23歳居酒屋社員の顔が重なって、ふと気持ちが重たくなった。
