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鼻血

第3章 天罰

天罰・・そう思うと重大なことを思い出した。

今までずっと忘れていたが、好きな女子を汚してしまったシコシコは事もあろうに神社のトイレでしてしまったのだ。
しかも神社のトイレにはエロ本が隠してある。

何て罰当たりなことをしてしまったのだろう。
これでは天罰が下されても仕方ないなと思った。

何で今まで忘れていたのだろう。
忘れていたというよりも自分の深く重い罪から目をそむけたくて封印していたのかも知れない。

次の日、ボクは大急ぎで神社に行った。
トイレの個室には・・あった、隠しておいたエロ本だ。

今でも時々見ることがあるが、昔の神社ではドラム缶に不要なものを入れて燃やしていた。
ちょうどその時もドラム缶の中では不要なものが燃やされていた。

このエロ本は、実に感動的なヌード写真が載っていて、まだ見たいという未練もあったが、ボクは泣きながらエロ本を炎の中に投げ入れた。

燃えていくエロ本を見て、寂しさと悲しさでいっぱいになるが、自分の心の中にある邪心もこの炎に焼き払って欲しいと強く思った。

泣きながらボクは神社に行くと、小学生にとっては破格の大金である100円をお賽銭として投げ入れると、神社の前で正座をして土下座をした。

あんな汚らわしいことをしてしまったこと、エロ本なんかを隠してしまったことを、土下座して何回も謝った。泣きながら謝った。

不思議なことに、その夜からあんなに大量に出ていた鼻血はピタリと出なくなった。
やはり天罰だったのだろう。エロ本も燃やして、深く反省して謝罪したから神様に許していただけたのだろう。

あのまま神社にエロ本を隠したことを思い出せずに謝罪に行かなかったら、毎晩大量の鼻血が出続けて大量出血でボクは死んでいただろう。

久しぶりに神社に行くと、公園や神社の様子は昔のままだったが、公民館が新しくなっていて、エロ本を隠してシコシコをしてしまったあのトイレはもうなくなっていた。

神様にもう1度謝って、許していただいたことの御礼も言って、身や心を清めてから、大人になったボクはイチオシさんのライブへと向かった。



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