ほしとたいようの診察室
第5章 プリンを作ろう
「んー、2ヶ月前からほとんど飲んでないってことか……」
吹田先生も深いため息を吐く。
「あちゃー……思ったより絶望的……笑」
と、もはや呆れ気味に笑う、大海先生。
「のんちゃん、これは心してほしいんだけど」
険しい表情のまま前置きしたのは吹田先生だった。
「最低1ヶ月は入院」
「いっ、1ヶ月……仕事は……!」
だって1ヶ月も休んだら……!!
シフトは、皆に迷惑かけるし。なにより……
仕事、楽しかったのに……。
「仕事どころじゃないよ」
ピシャリ、と、吹田先生がわたしの思考を一蹴する。
「ドクターストップ。体がかなり弱ってるし、もう少し無理したら喘息も酷くなりそうだからね。当然だけど薬はちゃんと飲んでもらうし、治療も少し強めのものをさせてもらうから」
今日から1ヶ月……。
かなり厳しい入院生活が、容易に想像できてしまう。