
ほしとたいようの診察室
第6章 回想、はじめまして
「……まったく、元気だな」
優先生はカニューレを片付けながら、のんちゃんに話しかけ、頭を撫でた。
のんちゃんのお医者さんごっこは続く。
のんちゃんは、うさぎの額に手を当てて、思わしくない顔をしていた。
「ゆーせんせ、うーちゃん、おねつなの。」
「あ、そうなの。いつからだ?」
「さっき」
これには優先生も何も答えず、苦笑いを浮かべて、俺を見た。
「……この子が、星川のぞみちゃん」
そう言われて、のんちゃんが顔をあげ、やっと俺と目が合う。
びっくりしたように、まんまるの目がじーっと俺を見つめていた。
