
ほしとたいようの診察室
第6章 回想、はじめまして
「……優先生のお仕事が終わるの、陽太先生と一緒に待とうか。大丈夫、きっと来てくれるよ」
そっと声をかけると、小さく頷いた。
「……どれくらい?」
「うーん、じゃあ。3回。3回寝て起きたら、優先生に会おうか。優先生もお仕事頑張ってるからね」
「……うん」
頷きながら、また泣きそうな顔をするのんちゃん。
「大丈夫、大丈夫だよ」
声をかけていると、のんちゃんはウトウトとしはじめた。
そのまま、寝かしつけちゃうか……。
もうすぐお昼寝の時間だろうし。
腕の中ののんちゃんを、とんとんゆらゆらと揺れているうちに、5分ほどで眠りに落ちた。
俺はそっと、のんちゃんをベッドに横たえると、病室を後にした。
