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ほしとたいようの診察室

第7章 回想、主治医の苦悩

……



翌日。優先生と医局で一緒になった。


「お疲れ様です」


声をかけると、



「お疲れ様。昨日外で転んだんだって? のんちゃん」



患者のカルテをざっと見ながら、優先生が言う。もうすでに、のんちゃん屋外で大転倒は優先生の耳にも入っていたらしい。


「あ、はい…… 俺がついてながら、監督不行き届きでした……。出血は止まっていて、傷口からの感染などはないです」


「それはよかったな。まあ、なんか……」




優先生が口ごもる。


俺がコーヒーを飲みながら不思議そうな顔をしていると、優先生は言葉を続けた。










「……イケメンの若い先生が、花冠つけたプリンセスを、お姫様抱っこで病棟を駆け抜けていったとか?」







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