ほしとたいようの診察室
第9章 ひとときの外出
「「いただきます!!!」」
手を合わせる。
陽太先生はお箸。わたしはフォーク。
向かい合ったローテーブルに、久しぶりに溢れんばかりの料理が広げられている。
こうして、向かい合って陽太先生とご飯を食べる。
そんなことは初めてだったし、病院では殺風景なひとりご飯だったから。
火傷で下がったテンションが、少しだけ戻ってくるようだった。
それにわたしは、たくさんの食べ物がテーブルに乗っている、この光景が好きだ。
陽太先生が、唐揚げをそっと口に運ぶ。
「どうです?」
「……うまっ……」
と言いつつも、綺麗な手が礼儀正しく箸を持つその所作に、わたしは見惚れてしまっていた。
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える