
ほしとたいようの診察室
第10章 陽はまた昇る
「元基先生……これは、どういうこと? 勝手に外したの……?」
絶句、とはこのことだったと思う。
怒鳴るとか叱るとか、そういう言葉が出てこないくらいに。
場は穏やかだった。
そして彼は、医者として越えてはいけない一線を越えてしまったと、その時思った。
「陽太先生……わたしたちが、望んだんです。もう自由にしてあげたいって……わたしたちの腕の中で逝かせてあげたいって……それでわたしたちが元基先生に、無理にお願いしたんです」
両親は、泣きながら彼を庇うようにそう言った。
光くんの表情を見る限り苦しくない最期だったことが伺える。

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