
戦場のミハイル
第4章 遊撃部隊、北に進む
「え? オルガさん?」
ミハイルは意外な人物の来訪に驚きを隠せなかった
またミハイルのベッドの中でシーツを被ったビクトリヤも自分の耳を疑った
「ミーシャ、部屋に入れてくれるか?」
「ええっと……、ちょっと待って下さい!
今夜は他に先約が……」
慌てるミハイルのドアの隙間に手を挿し込み、オルガはグッと力を入れた
「そこに居るのはヴィーカだろ?
わかってますよ
もう艦内はくまなく探しました
ここ以外はね?」
ミハイルはオルガの入室を拒むようにドアに力を入れるが、ビクともしない!
「ちょ、オルガさん! ここはぼくの部屋ですよ!」
オルガは構わず、奥に居るであろう人影に声をかける
「ヴィーカ、ヴィーカ!!わたしはあなたを崇拝していますが、この扱いは無いんじゃないですか? ミーシャとの交わりの光景を私に当てつけるつもりですか?」
「そんなつもり、あるわけないだろうッ!!」
たまらずビクトリヤはベッドから叫ぶ!
ミハイルはふたりの痴話喧嘩の様子に呆れた
「ヴィーカ、きちんとオルガさんと向き合ってあげてください」
そう言ってミハイルは突き放したような態度をして部屋から出ていった
〈あとはふたりで何とかなるだろう、ぼくの出る幕じゃない〉
ミハイルが少しだけ振り返ったとき、ふたりが崩れるように抱き合って泣いている様子が見て取れたのだった…
〈あーあ、今夜はぼくは部屋に戻れなさそうだな……〉
ミハイルは階段を上がり、女性クルーたちの部屋のフロアまで進む
「サーシャ? まだ起きてる?」
ミハイルがドア越しに声をかけたのはアレクサンドラの部屋だ
「どうしたの?ミーシャ?」
「予定がいろいろと変わってね、今あいてるんだけど……?」
自分でも情けない
「んん……、やっぱり今夜はいいわ!なんだか気が削げちゃった」
「そうかい? じゃ、また声掛けてね、おやすみ」
ミハイルは今夜の寝床のアテが外れてしまったのだった……
ミハイルは意外な人物の来訪に驚きを隠せなかった
またミハイルのベッドの中でシーツを被ったビクトリヤも自分の耳を疑った
「ミーシャ、部屋に入れてくれるか?」
「ええっと……、ちょっと待って下さい!
今夜は他に先約が……」
慌てるミハイルのドアの隙間に手を挿し込み、オルガはグッと力を入れた
「そこに居るのはヴィーカだろ?
わかってますよ
もう艦内はくまなく探しました
ここ以外はね?」
ミハイルはオルガの入室を拒むようにドアに力を入れるが、ビクともしない!
「ちょ、オルガさん! ここはぼくの部屋ですよ!」
オルガは構わず、奥に居るであろう人影に声をかける
「ヴィーカ、ヴィーカ!!わたしはあなたを崇拝していますが、この扱いは無いんじゃないですか? ミーシャとの交わりの光景を私に当てつけるつもりですか?」
「そんなつもり、あるわけないだろうッ!!」
たまらずビクトリヤはベッドから叫ぶ!
ミハイルはふたりの痴話喧嘩の様子に呆れた
「ヴィーカ、きちんとオルガさんと向き合ってあげてください」
そう言ってミハイルは突き放したような態度をして部屋から出ていった
〈あとはふたりで何とかなるだろう、ぼくの出る幕じゃない〉
ミハイルが少しだけ振り返ったとき、ふたりが崩れるように抱き合って泣いている様子が見て取れたのだった…
〈あーあ、今夜はぼくは部屋に戻れなさそうだな……〉
ミハイルは階段を上がり、女性クルーたちの部屋のフロアまで進む
「サーシャ? まだ起きてる?」
ミハイルがドア越しに声をかけたのはアレクサンドラの部屋だ
「どうしたの?ミーシャ?」
「予定がいろいろと変わってね、今あいてるんだけど……?」
自分でも情けない
「んん……、やっぱり今夜はいいわ!なんだか気が削げちゃった」
「そうかい? じゃ、また声掛けてね、おやすみ」
ミハイルは今夜の寝床のアテが外れてしまったのだった……
