戦場のミハイル
第4章 遊撃部隊、北に進む
ふたりそれぞれに精を放つ
三人は川の字になって息を整えていた
「ど、どうしてこんなことを……?」
「疲れているところを悪かったね、でもキミにも協力して欲しかったんだミーシャ」
「ヴィーカとふたりで決めたの」
「私は退役することに決めた」
「私もね」
「ふてりでどこか遠くの土地で暮らそうと思うんだ」
「そのためにも、私たち家族が作りたくて」
「そこでカミエーター君にお願いしたかったのさ、家族作りをね」
「ミーシャ、私たちに生を与えてちょうだい」
「新しい土地で、新しい家族で暮らすことに決めたのさ」
「だから……、ミーシャ!もっと私たちを抱いて!」
ミハイルは疲れていた
それでも未来に向かって進もうとするふたりの姿勢は嬉しかった
それまでの女たちは本来の職務と異なり、性の解消にミハイルを利用していた
しかし
ビクトリアとオルガのふたりは純粋に家族を求めている
これこそ〈カミエーター〉神の愛を与えるため皆の共有者としての使命
三人は明け方まで交じりあったのだった……