シャイニーストッキング
第9章 絡まるストッキング8 部長佐々木ゆかり
264 初めての来宅
「カニっ、お届けにまいりましたぁ」
そう戯けてくる美冴さんの脚元には、白い発泡スチロールの箱が二つ置いてあった。
「あ、ありがとう…」
とりあえずそう呟く。
「こっちがカニで、こっちが海鮮系です…
沢山買ってきてきちゃいましたぁ」
「うん、ありがとう…」
わたしはそう返事をしながら周りを見渡していく。
この発泡スチロールの箱は意外に大きいのだ…
美冴さん一人では運べない。
わたしは美冴さんと一緒にいた筈の存在が気になり、周りに視線を泳がせていく。
「あ、うん…
実は、一昨夜に話した元カレと一緒でした…
でも、もう帰しましたよ…」
と、美冴さんはわたしの視線の意味を察知し、そう言ってきたのである。
「あら、そうなの、残念だわぁ」
そう…
その元カレを是非とも見たかったのだ。
この美しい美冴さんの元カレは、一体どんな男なのだろうか?…
わたしは興味津々であったのである。
「恥ずかしいから、ソッコー帰しましたよぉ」
と、美冴さんは苦笑いしてくる。
「残念だわ…」
わたしはそう返して、そして発泡スチロールの箱を一つ持ちながらエントランスのロックを解除し、エレベーターに案内する。
「どうぞ…」
「うわぁ、でも、すごいマンションですねぇ」
すると美冴さんはもう一つの発泡スチロールの箱を持ちながら、エレベーターに乗り、そう言ってきたのだ。
「え、あ、うん…
でも、離婚の慰謝料代わりに貰ったマンションだから…」
「はぁ、そうなんですかぁ…
でも、それにしてもすごいマンションですよ…
わたし、さっき、到着した時に思わず見上げちゃいましたもん…」
チン…
美冴さんがそう言ってる間にエレベーターは25階に到着する。
2511号
「ここなの、どうぞ…」
ついにわたしのウチに、家に、初めてお友達という存在が来宅するのだ…
それも…
愛しい存在といえる…
いや、憧れの存在といえる…
蒼井美冴さんが来宅したのだ…
ドキドキ…
高鳴りが止まらない…
そして…
ワクワク…
何かの…
期待の昂ぶりが…
心を秘かに震わせてきていた…
第14章 絡まるストッキング8
部長佐々木ゆかり
完
「カニっ、お届けにまいりましたぁ」
そう戯けてくる美冴さんの脚元には、白い発泡スチロールの箱が二つ置いてあった。
「あ、ありがとう…」
とりあえずそう呟く。
「こっちがカニで、こっちが海鮮系です…
沢山買ってきてきちゃいましたぁ」
「うん、ありがとう…」
わたしはそう返事をしながら周りを見渡していく。
この発泡スチロールの箱は意外に大きいのだ…
美冴さん一人では運べない。
わたしは美冴さんと一緒にいた筈の存在が気になり、周りに視線を泳がせていく。
「あ、うん…
実は、一昨夜に話した元カレと一緒でした…
でも、もう帰しましたよ…」
と、美冴さんはわたしの視線の意味を察知し、そう言ってきたのである。
「あら、そうなの、残念だわぁ」
そう…
その元カレを是非とも見たかったのだ。
この美しい美冴さんの元カレは、一体どんな男なのだろうか?…
わたしは興味津々であったのである。
「恥ずかしいから、ソッコー帰しましたよぉ」
と、美冴さんは苦笑いしてくる。
「残念だわ…」
わたしはそう返して、そして発泡スチロールの箱を一つ持ちながらエントランスのロックを解除し、エレベーターに案内する。
「どうぞ…」
「うわぁ、でも、すごいマンションですねぇ」
すると美冴さんはもう一つの発泡スチロールの箱を持ちながら、エレベーターに乗り、そう言ってきたのだ。
「え、あ、うん…
でも、離婚の慰謝料代わりに貰ったマンションだから…」
「はぁ、そうなんですかぁ…
でも、それにしてもすごいマンションですよ…
わたし、さっき、到着した時に思わず見上げちゃいましたもん…」
チン…
美冴さんがそう言ってる間にエレベーターは25階に到着する。
2511号
「ここなの、どうぞ…」
ついにわたしのウチに、家に、初めてお友達という存在が来宅するのだ…
それも…
愛しい存在といえる…
いや、憧れの存在といえる…
蒼井美冴さんが来宅したのだ…
ドキドキ…
高鳴りが止まらない…
そして…
ワクワク…
何かの…
期待の昂ぶりが…
心を秘かに震わせてきていた…
第14章 絡まるストッキング8
部長佐々木ゆかり
完