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シャイニーストッキング

第11章 絡まるストッキング10     連休最後の2日間…

 70 ゆかりと大原本部長(32)

「なに、一人でたそがれてるんだよ」
 突然、浩一さんが後ろからそう囁きながら抱き締めてきたのだ。

「あっ」
 驚き、ビクンと震えてしまう。

「え、た、たそがれてなんかいないわよ…
 そ、それより起こしちゃった?」

「いや、ふと、寝返り打ったらゆかりが居ないのに気付いたし、それにノドも渇いちゃったから…」
 彼はそう囁き、わたしの手からペットボトルを取りゴクゴクと飲む。

「ふうぅ…」
 そして美味しそうな吐息を漏らし
「たそがれてないんならよかった」
 微笑んだ。

 あぁ、この笑顔が、この笑顔が堪らないんだわ…
 彼のそんな笑顔に心が震えてしまう。

 この笑顔が大好きなんだ…

「愛してるわ…」
 思わず心の声が漏れてしまう。

「おいおい、それは嬉しいが今夜は終わりでよいだろう?」
 そう苦笑いしながら囁いてくる。

「あ、もうバカ、そんなつもりじゃないもん…」
 そう呟き、彼にもたれていく。

 え…
 そんな自分の所作に一瞬、戸惑いを覚えてしまう。

 このわたしがこんな感じに甘えるなんて…

「おい、本当に穏やかになったなぁ…
 いや、すごく可愛くなったよ…」
 するとそう囁きながら肩を抱き寄せキスをしてくる。

 あぁ…
 心が震えてしまう。

「可愛くなったよ…」

「え、そ、そうなの」
 少し恥ずかしい。

「あぁ、うん、堪らないよ」
 
 あぁ、ダメだわ…

 心が震え、力が抜けてしまう…

「さぁ、寝よう…
 また明日だ…」
 そう囁きながら手を引き、ベッドへと誘ってくる。

「え、また明日って?」

「うん、また明日もヤるって事だよ」
 
「う、あ、もうバカぁ…」

 わたしは嬉しくて、思わずそう惚けて、そして…

 キュンとしてしまう…


 色々あった、衝撃で激動の…

 お盆休みという9連休が明日で終わる。

 それは明後日からの…

 多忙で、激務な日々の始まりでもある…

 そして…

 新たなる挑戦の日々の始まりでもあるのだ…

 だから明日もゆっくりと過ごし…

 彼に愛され…

 愛し…

 心もカラダも…

 Re Start するんだ…


  第16章 絡まるストッキング10            
     連休最後の2日間…
 

         完




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