シャイニーストッキング
第4章 絡まるストッキング3 大原本部長と佐々木ゆかり部長
1 8月6日水曜日午後2時…
私と佐々木ゆかり部長の二人で丸の内にある本社の人事部に
『新規事業プロジェクト準備室』
のピックアップメンバーの人選の資料を持って行く事にした。
「しかし毎日暑いなぁ」
私は佐々木ゆかり部長にタクシーに乗ってからそう呟いたのだ。
「本当に暑いですね…」
するとゆかりはそう呟き返しながら、スッと私の手を握ってきたのである。
おい…
そう想いながらゆかりを見ると、なぜか濡れたような目をして見つめ返してきたのだ。
マジか、昼間だぞ…
私はその濡れた目がゆかりの欲情の目に見え、一瞬焦ったのである。
「昨夜、電話したのに…」
そしてゆかりはそう呟いてくる。
ドキッ…
「あっ、ああ、すまん、気付かなかったんだ、気づいた時はもう夜中だったし…」
だけどカラオケ楽しかったんだろう…
と、咄嗟に誤魔化したのだ。
「え、ええ、カラオケは楽しかったです…」
なんとなく照れ草そうな顔をしてきた。
しかし、本当に最近のゆかりは変わったのだと、この顔を見てつくづく思ったのである。
ついこの前までは決してこんな顔は見せなかったような気がするのだが、最近は本当に笑顔が増えたのだ。
いや笑顔というより、油断した顔、表情というのだろうか、鉄の仮面を脱いだような、本当の心の顔を見せてくるようになったのである。
それはこの前、笠原主任も同じような事を言っていたのだ。
そして
『きっと大原くんが優しいから、彼女も変わったんじゃないのかなぁ…』
と、そう言ってきた程の変化なのである。
どちらにせよ、ゆかりの魅力が増した事には間違いはないのだから嬉しい事ではあるのだ…
「ただ…」
「ただ、なんだ…」
「本部長も一緒だったら…」
そう恥ずかしそうに呟いたのだ。
確かに変わった、前はこんな事は絶対に言わなかったはずだ…
そして本当に可愛い顔をしてくるのである。
「あ、うん…
だがカラオケ苦手なんだよなぁ…」
「ええ、そうなんですかぁ、でもわたしは楽しかったんです」
「カラオケ初めてなんだってな…」
「は、はい、恥ずかしながら…」
友達いなくて…
と、ポツリと呟いてきた。
その感じがまた可愛いのである。
ヤバい、なんかドキンとしてしまう…
本当に丸くなった…
心からそう感じたのだ。
私と佐々木ゆかり部長の二人で丸の内にある本社の人事部に
『新規事業プロジェクト準備室』
のピックアップメンバーの人選の資料を持って行く事にした。
「しかし毎日暑いなぁ」
私は佐々木ゆかり部長にタクシーに乗ってからそう呟いたのだ。
「本当に暑いですね…」
するとゆかりはそう呟き返しながら、スッと私の手を握ってきたのである。
おい…
そう想いながらゆかりを見ると、なぜか濡れたような目をして見つめ返してきたのだ。
マジか、昼間だぞ…
私はその濡れた目がゆかりの欲情の目に見え、一瞬焦ったのである。
「昨夜、電話したのに…」
そしてゆかりはそう呟いてくる。
ドキッ…
「あっ、ああ、すまん、気付かなかったんだ、気づいた時はもう夜中だったし…」
だけどカラオケ楽しかったんだろう…
と、咄嗟に誤魔化したのだ。
「え、ええ、カラオケは楽しかったです…」
なんとなく照れ草そうな顔をしてきた。
しかし、本当に最近のゆかりは変わったのだと、この顔を見てつくづく思ったのである。
ついこの前までは決してこんな顔は見せなかったような気がするのだが、最近は本当に笑顔が増えたのだ。
いや笑顔というより、油断した顔、表情というのだろうか、鉄の仮面を脱いだような、本当の心の顔を見せてくるようになったのである。
それはこの前、笠原主任も同じような事を言っていたのだ。
そして
『きっと大原くんが優しいから、彼女も変わったんじゃないのかなぁ…』
と、そう言ってきた程の変化なのである。
どちらにせよ、ゆかりの魅力が増した事には間違いはないのだから嬉しい事ではあるのだ…
「ただ…」
「ただ、なんだ…」
「本部長も一緒だったら…」
そう恥ずかしそうに呟いたのだ。
確かに変わった、前はこんな事は絶対に言わなかったはずだ…
そして本当に可愛い顔をしてくるのである。
「あ、うん…
だがカラオケ苦手なんだよなぁ…」
「ええ、そうなんですかぁ、でもわたしは楽しかったんです」
「カラオケ初めてなんだってな…」
「は、はい、恥ずかしながら…」
友達いなくて…
と、ポツリと呟いてきた。
その感じがまた可愛いのである。
ヤバい、なんかドキンとしてしまう…
本当に丸くなった…
心からそう感じたのだ。