でも、猫系彼氏に振り回されたい
第2章 写真には残さない
「バカだよねえ、俺は」
「ボクのことが1番好きでしょ?何をアイスなんかと比べちゃってんの」
「ねー、そっち?今はアイスの方が好きかもしんないな」
「ねえ、なんで!意地悪すんなよぉ」
拗ねて頬を膨らませる、なんともあざとい表情にも、本気で可愛いと思えるし、計算とか天然とかそんなこともどうでもよくなってしまう。
そんな魔力を湊は持っている。
「俺はりょーちゃんのことが、1番…好きだけどね」
「知ってるよ」
好き、というところで少し声が小さくなる湊の可愛さに気付けるのは俺だけで、その事実がなによりも尊い。
「本当に知ってるのかって感じだけどね、ふん」