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短編集 一区間のラブストーリー

第15章 短編その十五


翌朝、

僕たち二人は
仲良く手を繋いで山道を降りていた。


彼女は神社の社務所で今日も仕事だ。

神社前のバス停で僕らは別れた。


鳥居をくぐって歩き出す彼女の背中に向かって僕は叫んだ。

「また来るから!きっと来るから!
その時はまた泊まらせてくれるかい?」

声が届いたのだろう、彼女は歩みを止めた。


そして振り向き様に
「きっと会いに来てね~っ!大好きよ~っ!」と
大きな声でそう言ってにっこりと笑った。


第十五話 完

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