短編集 一区間のラブストーリー
第19章 短編その十九
このままドロドロの子種をぶちまけられたら、
どんなに気持ちいいだろう・・・
生理が年々不定期になってきている。
おそらくあと数年であがってしまうのだろう。
でもまだ母になる機能はあるはずだ。
今日は排卵日だろうか・・・
安全日だろうか・・・・
中に出してほしいけど・・・
怖い・・・
長年の男日照りゆえに
避妊具など持ち合わせていなかった。
どうしよう・・・・
あかねはピストン運動を繰り返す朝比奈の
身体の重みを受けながら思考した。
「心配しないで・・・
ちゃんと外に出すからね」
あかねの心を読んだかのように
朝比奈がハッ!ハッ!と荒い呼吸しながら囁いた。
『この人は私のすべてを知ってくれている』
愛しいダーリン・・・
下から強く朝比奈の身体を抱きしめた。
上半身を堅く抱きしめあったまま、
お互いの腰だけが
まるで別の生物のように動き回っていた。
やがて二人に訪れるとてつもない絶頂。
すばやく朝比奈が腰を引き抜き、
熱い液をあかねの裸身に放出した。
しばらく二人は身体を重ねて休んだ。
やがて訪れる悲しいリアルな世界・・・
「夕飯の準備しなきゃ・・・」
「わ、私も帰社しなければ・・・」
これでお別れ・・・
あかねの瞳が涙ににじむ・・・
「外商を外れますが、
たまにこうして会いに来てもいいですか?」
これでお別れだなんてせつなすぎる。
ようやく二人が一つになれたのだから・・・
「ほんと?夢みたい」
あかねの表情がパッと明るくなった。
身体を起こすと革張りのソファが
愛液の染みで汚れていた。
「祐二さん、まだ外商なんでしょ?
最後のお買い物をさせていただくわ」
革張りのソファと
キングサイズのベッドをお願いね
そう言ってあかねは
朝比奈の柔らかい肉筒に残っている
滴を吸い取った。
第十九話 完