短編集 一区間のラブストーリー
第8章 短編その八
あの日以来、令子はピルを服用している。
平成から令和になったところで
なにも変わりはしないのだろうか…
これからも私はこうやって
この男に甘い汁を吸わせ続けるのだろうか…
デジタル時計が0:00を示した。
令子の心の中で何かが壊れた。
「よし令和の一発目をしようじゃないか」
桜井が令子の顔の上に跨った。
いつものようにフェラを求めているのだ。
『さようなら平成…さようならゲス野郎…』
令子は口に含んだチンコにおもいっきり歯を立てた。
噛み切ってやろうかと思ったが
流石にそこまではできなかった。
だが、傷はかなり深かったのか
チンコからはものすごい流血があった。
獣の吠えるような声を発して
桜井はのたうち回った。
『よろしく令和…
新たな元号とともに私は生まれ変わるわ』
令子はスマホを手に取ると
110番に電話をかけた。
第八話 完