短編集 一区間のラブストーリー
第11章 短編その十一
「あああん…」
逝きたい…けど逝くなと言われた…
感じることが苦しい…
喘ぎ声はいつしか泣き声に変わっていった。
「服、脱いじゃえよ」
『脱いじゃおう…』
セーターは胸を出すために押し上げられ、
スカートはアソコを責めらるために
裾はたくし上げられて、
まるで腹巻のようにお腹の真ん中で丸まっていた。
お互いに生まれたままの姿になり
ベッドに向かい合わせに座り、
熱いベロチュウを繰り返した。
舌を絡ませあいながらも、
男の片手は背を撫で、
もう片一方の手は忙しなくおっぱいを揉んだ。
まだ臨戦態勢の男のおちんちんからは
我慢汁がタラリと糸を引いて垂れていた。
背中を撫でていた手が肩を抱き、
優しく押し倒しにかかった。
ベッドに横になって…そういう合図だった。
横たわると男は乳首にしゃぶりついてきた。
赤子が乳を飲むように、いや、それよりも激しく チュウ、チュウと音をたてて乳首を吸った。
さきほど、頂点に達しかけていた官能の炎が再びメラメラと燃え始める。
恵美子は、男の頭をやさしく抱いて胸に引き寄せた。
乳房に顔を埋めながらも、男は執拗に乳首をしゃぶった。
口いっぱいに乳房を吸い込み、口中では舌で乳首をコロコロと転がした。
「いやあああ~、気持ちよすぎるぅ…」
恵美子は、もっと体のいろんなところを愛撫してほしくて体をクネクネとよじった。
「スマホを見てごらん」
目をやると、ディスプレイ画面の中で絡み合う男と女…
「いやらしい顔をうつさせてくれよ」
男は乳首を甘噛みしながら官能の表情をねだった 催促されなくても自然と恵美子は男を誘う妖しい表情をレンズに向けた。