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カクテル好きの女たち

第1章 初めまして、代理マスターです


俺は仕事一筋の男です。

名前は太田秀一、41歳です。


家庭をかえりみず
会社のために身を粉にして働いてきたのに
不況の煽りを食らって
呆気なくリストラされました。


妻はとっくに家を出ていきました。

仕事ばかりの私に嫌気をさしたようです。


思えば結婚してから
セックスをしたのは数えるほどです


妻は子供を欲しがったのですが
することをしなければ妊娠など
望めるはずはありません。

元来、人付き合いの苦手な妻だったのですが

私が家にいるのは数時間なので

ほとんど家庭で一人っきりだったので
半分は鬱のような状態になり
家を飛び出すのも
わからなくはありませんでした。



妻を失い、仕事も失い、

茫然自失だった私は
フラフラと街をさまよいました。


そんなとき、
小さなバーが目に飛び込んできました。


『こんなところにバーがあったんだ…』

通勤にいつも通っていたのに、
仕事しか頭になかった私は
街の風景など目に入っていなかったのでした。

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