
🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第5章 宝のゴミ
「皇輝さん…さすがに――――あれは…怒られますよ…」
「いや――――体が勝手に…。でも!オッサン助かったから良かったじゃん!」
――――お、おおお…///す、凄い笑顔なんですけど…
「事情聴取は――――そこの青年もだ!」
守衛さんから話を聞いていた消防士さんは、皇輝さんの首根っこを掴んで連れていく…。
やっぱり――――…きつく注意されるんだろうなぁ…
と、思いつつ…私はこっそり帰ろうと野次馬の方に視線を向けた。
と――――…サッと私の視界に…一人の男性が入った。
――――え…?
「黒羽(くろば)……さん?」
一瞬だったから――――ちゃんと見ようと…意識して視線を向けると…
そこには誰もいなかった。
「――――あれ?気のせい…?」
黒羽 葉(くろば よう)さん
2年前――――ホテルの和食屋に通ってくれていたお客様の一人で……
パタリと来なくなった常連だった人だ。
