
🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第7章 私も――――真面目な社員
俺は、黒羽から上がった報告書を見ながら…ため息をつく。
「ボス――――…このゴミ屋敷の件、無駄足だって…分かってたでしょ?」
報告書を僕の机に置くと、彼は笑ってそれを手に取る。
「知ってたよ――――でも、黒羽が女神様に会いたいって……うるさくて…」
うるさいからって…復讐にならない仕事をするのは俺には苦痛だ。
「ん?不満そうな顔だね?――――君は私に媚びないねぇ?そこが好きなんだけど――――…」
「俺は――――そっちの趣味は無いんで……惚れられても困ります」
「フフフフ――――惚れないよ…だって、私の趣味じゃないもん…戸次は」
知ってます――――…知ってますとも…
どちらかと言うと――――貴方のタイプは…
あの――――…
片目のボクサーでしょ……?
ボスは微笑みながら後ろの景色を見た。
高層ビルの上の階あるわが社から下を見下ろすと――――…
人が…アリより小さく見える…。
彼は、その様子を見てうっとりとする。
「“人が――――ゴミのようだ”…って、思ってます?」
「ハハハ!思ってないよ――――ムスカじゃあるまいし」
「一緒に唱えてみます?“滅びの呪文”」
「――――そのうちね…」
そう言って――――彼は再び景色を見つめた…。
