テキストサイズ

🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️

第8章 偽物の本気


まじまじと絵を見てみるが…


私には分からない。



「皇輝さんは分かる?」

「パッと見じゃぁ…わからないっすね…」


すると、皇輝さんは自分の手を見つめ…「見る?」と、私にお伺いを立てる。


目ではなく…違う力で“見る”…と、言うことだが…


何となくだが……今の時点では見られない気がした。



私が首を横に振ると――――「まぁ~都合よくポンポン見れる訳じゃねぇ~からな…」と、手を引っ込めた。


「しかし、ネットでは…約20点の絵画の名前が掲載されていて…“大門画廊”には問い合わせが殺到してるみたいね」


おばあちゃんがスマホを見ながら困った顔をしている。


20点…と、聞けば少ない気がするが、20年で20点もの贋作を精巧に描き上げる技術は恐ろしく根気のいる作業だったに違いない。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ