🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第8章 偽物の本気
「私は――――あの人と相談してからにするわ…」
「そう言うと思った――――じゃぁ、のちほど」
川島さんはおばあちゃんの意見を聞くと「また、来るよ」と、言って出ていった。
「川島さんも贋作買ってたみたいだね……20点…集まったりして…」
確かに――――身近でこんなに贋作購入者がいるのだ…20点なんかすぐに集まりそうだ……。
それから――――数日は…
贋作家――――若林 基樹(わかばやし もとき)の話題で世間は盛り上がった。
贋作作品がどんどん画廊に持ち込まれ――――…鑑定がされていった。
すると、一ヶ月もしないうちに…17点まで出てきた。
残り3作品――――…その1つがおばあちゃんの持っている「月の夜」と…
どこに埋もれているか分からない、海外画家の作品「田園」と「The sun」の2つとなった。
おばあちゃんの絵は前もって知らせているものの…手放したくない気持ちがあったため…一ヶ月も延びてしまった。
しかし、さすがに回収させて欲しいと“大門画廊”直々に連絡が来てしまい――――おばあちゃんは泣く泣くその絵を引き渡した。