🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第9章 本気の偽物
私には――――産まれたときから…腰の辺りに三つのほくろが存在ていた。
母は、私を生んですぐに亡くなったと…家政婦さんに聞いていたから、母の存在は架空の人物のような感覚だった。
家には母の写真は少なかったが――――…母の写真を見るたびに私は違和感を感じていた。
――――似ていない…
かといって、父親の大門 底二郎にも私は似ていなかった。
親戚は私を母似だと――――美しい顔を褒め称えたが…
なんか…ピンと来ない。
写真の母はもちろん綺麗な人だとは思ったが…「違うなぁ…」と、何かが引っ掛かって喜べないのだ。
そんな疑問を抱きなから――――私は成長し…小学校に上がる前に…「あれ?」と、思う事がおこった。
それは――――…私が初めて画廊で若林 基樹と言う…父の愛人にあった時のことだ。
画廊に向かう道すがら――――すれ違っただけの…若林 基樹に強く引かれた。
その日を境に――――私は画廊に足を運ぶ回数を増やした。
そして……
彼の正体と計画を知った。