🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第9章 本気の偽物
「伝えましたよ?全て――――…戸次さんにも言いましたが…理解しているかは別なようです。
発狂して退場させられましたから…」
「そう、それでもいいわ――――やっと終わった…って実感できれば。
なら、私もここにいる意味は無いわ――――父さんの作品がしまっている倉庫の鍵を貴方にあげるから好きにしなさい。私は、贋作と今まで売れた父さんの絵のお金で――――海外にでも移住するわ」
「士郎に会わずに行きますか?」
「もちろん――――会わないわよ…。
あの顔を見ると…殺したくなるのよ……よく耐えたと誉めて欲しいくらいよ」
そう言うと、母は私を抱きしめ――――「元気でね」と、画廊を出ていった。